作詞のレッスンを続けてくれているタカシくん。
「タカシくんが」ダウン症。
タカシくんが先、それ以外は後。
とはいえ、その症状で出来ないこともあるわけです。
昨日のライブにも来てくれていて、昨日はいつもよりかき鳴らしていたギター。
そのギターを見て、ギターを弾きたくなったらしく、作詞のレッスンの前にギターを持ってきた今日。
兎にも角にも手先、指先を使う楽器。
ダウン症の症状としては、握力の低下、指先の運動と細かい動きが、身体的に難しいということ。
狙った弦を押さえるのが、狙った弦だけ弾くのがどれだけ難しいか。
でも弾きたい!という気持ちが強い状態で、難しいよ、で終わらせるのはもったいないし、勝手に無理だと思っては失礼。
作詞のレッスン時間を半分使って、急遽ギターレッスン。
「ここを押さえて、右手はこんな風に動かしてみて」
それを弾けるようになるまで、集中して弾き続ける。
そうしたら、最初は押さえるのがやっとだったのに、頑張り屋のタカシくん、自分なりに力を入れやすい方法を探しながら、そのうちにギターが「ジャーン!」と音を鳴らした!
しっかりとした音が鳴った瞬間。
言葉にはならない感動。
あの瞬間は何とも言えない空間だったなぁ。
作詞もなかなかに素晴らしい閃きと表現で書いていたし、いい時間だった。
そして、その後、一緒に「勉強」をするという時間の場所へ。
“教えてもらう”という勉強方法。
その子の得意な教科を教えてもらう。
その説明がとても丁寧で、わからなかったら教科書で調べてちゃんと教えてくれる実直さ。
家庭教師だからって教えるだけが全てじゃないな、と思う。
この仕事は本当に素敵だ。
明日もレッスン。
幸せものだ。